タイ古式マッサージとは

タイ式マッサージは、母国タイでは、国の推進する医学のひとつであり、タイ国技であるムエタイ選手のフィジカルケアとして発展し、大学病院では西洋医学と併用して治療に用いられています。日本では、民間資格ですから、治療としてではなく、リラクゼーションとして取り入れられています。タイ式マッサージの理念こそが、当協会のコンセプトである『未病対策』に最も近い理念です。

未病対策こそが究極のリラクゼーションである・・・タイ式マッサージは究極のリラクゼーションでもあるのです。当協会ではこのタイ式の理念を中心に、心理カウンセリングによる心のケアや栄養学による体質改善、色彩学等、様々な面からの『心と体のリラクゼーション』を実践し指導しています。

タイ式マッサージの詳細について

普通のマッサージとどこが違うの?普通のマッサージは、「腰が痛いなら腰を」、「肩がこれば肩を」と局所的な施術でその場ですぐに気持ちよくなりますが、他に血行やリンパの流れの悪いところが残っていた場合、その効果はすぐに元に戻ってしまいます。タイ式マッサージでは、その場しのぎではなく根本から体質を改善することが目的ですので、患部だけを施術して終わりということはありません。ゆっくりと時間をかけて全身を施術し自然治癒能力を向上させます。ウォーキングが歩き始めてから20分以上経ってから効果があらわれるのと同じように、マッサージも適度な刺激で時間をかけて行うことが重要なのです。翌日のもみ返しがほとんどないのはそう言う理由からだと言えます。

タイ式マッサージの起源

身体のいろいろな部分が痛かったり、不快に思ったりする時、人間は本能的に触ったり、こすったり、揉んだりするでしょう。そして無意識に行われるそういった行動は、人間の進化にまでさかのぼることができるのです。人間だけでなく、多くのほ乳類は、彼ら自身で手足をこすったり、傷をなめたりしています。ただ、私たち人間は、長い年月の中で、これらの行動を体系づけたり、記憶したりすることによって、現在のマッサージが発展してきたのです。マッサージについての記述が歴史上出現するのは、今から5000年以上前にさかのぼります。タイには中国の黄皇帝(Huang-Ti)の時代に伝えられたという歴史的な記録もあります。紀元前1800年頃のインドの文献アーユルヴェータには、身体をいやし、丈夫にする方法として記されていました。このようなマッサージに関する記述は、世界中でそれぞれの文化や医学的な参考文献と絡み合って、数多く存在しているのです。聖書にも、このような表記は多く見られ、有名なものでは病気を治す方法として、「横になって手をかざす(laying-on-of hands)」というものがあります。

タイ式マッサージの起源は、今から2500年前にさかのぼります。タイ医学の歴史上の創始者は、ジバカ・クマール・バッチャというインドから来た医師です。彼はブッダと交流を持っていた人物で、現在のタイマッサージの技術を霊感によって導き出しただけでなく、ハーブやミネラルに備わっている癒しの力をも発見したのです。今日でも「father of medicine」として尊敬され、現在でも行われている宗教的なセレモニーでも登場してきます。

タイ式マッサージへの仏教の影響

タイ医学は、テラワーダ仏教文化の発展とともに進化してきた。タイ伝統医学の発達とその歴史は、仏教の霊的教義の中に織り込まれ、伝統的マッサージ・テクニックの多くは、座して行う瞑想やヨーガの修業を容易にするために開発され、活用された。

タイ式マッサージの基本理論

タイ伝統医学の基調を成す理論には、様々な理論や哲学、古代インドや中国の治療法が織り込まれている。さらにタイ医学は、テラワーダ仏教文化とテラワーダ仏教寺院の伝統の中で発達を遂げてきた。こうして歴史的要素が複合された結果、タイ独自の医学が誕生した。その哲学によれば、世界の万物は、「地」「水」「風」「火」の4要素でできている。通常、健康で心身ともに調和のとれた状態では、4要素は、それぞれ活力を生み、お互いにバランスを保っている。病気や不健康な状態に陥った時には、それらの要素はバランスを失って、痛みや苦しみを引き起こす。

マッサージの4つの心

近年の西洋医学の発展とともに、このマッサージは次第に影をひそめました。タイ国内においてさえ、人々から見向きもされず、影に葬り去られる時代が続いてきたのです。タイマッサージは、仏教と共に何世紀にも渡って発展を遂げてきました。仏教の教えの中で、「マッサージは4つの心で行え。」とあります。その4つとは、親切心(loving kindness)、哀れみ(compassion)、他人の身になって喜ぶ(vicarious joy)、心の平静(equanimity)、です。タイでは、こういった奉仕の精神が仏教を通して教えられ、こういった背景の中でタイ医学は営利主義から守られてきたのです。こういった理由から、タイ式マッサージは仏教の寺院の行事として、社会奉仕の一環として行われてきたものなのです。しかし、西洋医学の促進と同時に、健康面に関する寺院の役割は、次第に不明瞭になり、タイ式マッサージは暗黒の時代をさまよい続けました。しかし、今日世界的に東洋医学が見直され、タイ国内においても、「タイマッサージリバイバルプロジェクト」がおこり、マッサージは健康に非常に効果的な方法として、西洋医学との両立が考えられるようになってきました。21世紀を迎え、今、新たな医学への取り組みが始まったばかりなのです。

タイ式マッサージの効能

タイ式マッサージの効能は、体の凝りや疲れを癒すだけではありません!タイの衛生省の掲げるのタイ式マッサージ効能は、高血圧、冷え性、便秘、アレルギー、頭痛、糖尿病、生理不順、風邪の予防、低血圧、食欲不振、ぜんそく、貧血など、60種類以上にもなります。最近では、このマッサージが病気の治療法として、大学病院などで取り入れられるようになりました。また、タイ式マッサージは、小学校の道徳の時間にも指導されるなど、タイの伝統文化のひとつとして国をあげて推進されている伝統文化なのです。

①器官系・・・胃弱・慢性胃炎・便秘・下痢・食欲不振・体力増強・老化防止・風邪の予防・高血圧・低血圧・貧血・血行障害・冷え性・生理不順・不妊症・ぜんそく・アレルギー

②体の凝り、疲れや痛み・・・筋肉痛・腰痛・肩こり・眼精疲労・首や背中の凝り・リウマチ・膝の痛み・足のつり・足の疲れ凝り・疲れによる全身のだるさ

③美容系・・・肥満防止・太りすぎ・お腹を引っ込める・腹部の贅肉をとる・ウエストラインを美しくする ・足のむくみをとる・脚の線を美しくする・ 肌の新陳代謝促進・しわの減少

④精神系・・・不眠症・ヒステリー・興奮を静める・イライラの解放